スイスフランが暴落した日

外国為替(FX)の見通し

ドイツのメルケル首相が、ギリシャについて同国のデフォルト(債務不履行)回避を最優先する決意を表明した他、期待された15日のギリシャとドイツ、フランス首脳の電話会談でもパパンドレウギリシャ首相が「EUとIMFとの間で合意した全ての責務を果たす」ことを確約し、ドイツ、フランス首脳は「将来もギリシャがユーロ圏にいると確信している」と表明した。また、ギリシャ紙タネアが国際通貨基金(IMF)と欧州中央銀行(ECB)、欧州連合(EU)の欧州委員会のいわゆる「トロイカ」の代表団は、ギリシャ救済融資についての第5回審査を完了するため19日にアテネを再訪するとEUのファンロンパイ大統領の発言として報じた。この派遣団は、査定後に昨年合意された救済融資の第6回分の実行の是非を勧告することになっている。15日には、ベルギーやスペインの議会が欧州金融安定ファシリティ(EFSF)拡大を承認した。以上のことからギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念が後退したとの見方から株高やユーロの上昇に繋がっていたが、現実的にギリシャの置かれている環境は非常に厳しい。

 

注目されたイタリア国債入札は応札倍率が前回を下回り低調に終わった。欧州の債務危機が深刻化する中、高債務国の国債需要は低下して調達コストが上昇した。これまでECBがイタリア国債を購入して支えたが、ドイツ連邦銀行(中央銀行)のバイトマン総裁は13日のケルンでの講演で「ECBがバランスシートのリスクを増やさずに減らすべきだ」と述べ、ECBが債務危機に対応して導入している政策手段の一部に反対する考えを示唆した。また、メルケル独首相はギリシャ救済への一部として特別に担保を求めているフィンランドの要求について、ユーロ圏首脳合意の枠内で満たすことができるとの見解を示したが、具体的な詳細は公表されていない。依然として不透明感は残り、一時的な緩和ムードを提供したに過ぎない。その上、各付け会社フィッチがスペインの5地域の格付けを引き下げ、ムーディーズがスイスの銀行UBSの格下げを引き下げ方向で見直し、オーストリア議会がEFSF拡充案の審議に反対との報道が流れるなど足元での不安材料も後を絶たない。

 

昨日(15日)にECBがFRB・BOE・SNB・BOJと協力して、民間銀行の資金調達を支援するためドル資金を無制限に供給すると発表した。今回の措置は、ギリシャの悪影響がユーロ圏の金融機関に拡大しないよう救済するための一時的な時間稼ぎの対応であり、根本的な問題であるギリシャの財政赤字を減少させる対応ではない。年内のユーロ圏の金融機関の危機については一旦収まる格好となったが、ギリシャのデフォルト懸念が終息に向かわない限りユーロ圏の財政難リスクは継続されることになる。

 

また、本日から2日間で開催されるEU財務相・中央銀行総裁会議では、米国のガイトナー財務長官も招待されている。EU・IMF・ECBによるギリシャ支援の継続が確認される見通し。来週の海外では米FOMCが開催され、新興5カ国(BRICS)財務相会合が開かれる。またIMF世界銀行年次総会があり、ECBのトリシェ総裁が講演する予定である。

 

今後も欧州情勢の不安定な状況は続くため、引き続きドルと円が買われ、クロス円は下落リスクが大きい。そしてユーロは中長期にかけて上値の重い展開となろう。ただ、株式市場の動向や短期的にユーロ圏の通貨当局など重要人物の発言で一時的な反発には気を付けなければならない。

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